配合・加工業のための
原価積み上げ見積り(ゲンミツ)
要点
02 / Summary品目と数量を入れれば、原価の内訳つきで販売単価が出る。相場が上がったり下がったりしたときの利益率も、その場で分かります。
単価の根拠が人の頭にある
相場で値段が変わる原料、配合や面積で決まる使用量、段取りとロス。これを暗算できる人しか見積りを出せない会社が多くあります。
原価を行に分けて積み上げる
原料費・工程費・段取りを1個(1kg)あたりに直し、間接費・不良・利益率を順に載せます。どの行が単価を押し上げているかが見えます。
誰が出しても同じ単価になる
配合や工程を「レシピ」として残すので、担当が替わっても同じ根拠で見積れます。値上げの交渉にも、その内訳をそのまま使えます。
見積りが難しい理由
03 / Issues配合・加工の見積りが難しいのは、単価を決める要素が4つあり、どれも注文ごとに変わるからです。
原料の値段が相場で変わる
金・銀・ニッケル、ナフサに連動する樹脂。先月の単価は今月の原価ではありません。
使用量を計算で出す
めっきなら面積×膜厚×密度、配合品なら比率÷歩留まり。式を知る人にしか出せません。
段取りと設備が単価を左右する
小ロットほど、段取りや色替えの費用が1個あたりに重くのります。数量で単価が変わります。
経験に頼っている
ロス係数や作業時間は、ベテランの勘で決まりがちです。その人が休むと見積りが止まります。
仕組み
04 / How it works業種ごとの違いは「業種パック」に書き、計算そのものは全業種で共通にしています。
品目と条件
- 面積・数量・掛け数
- 配合比率・歩留まり
- その日の相場
1個あたりに直す
- 原料費=使用量×単価
- 工程費=時間×(人+設備)÷1回の産出量
- 段取り÷注文数量
方針をのせる
- 間接費率
- 不良率
- 目標利益率・最低受注金額
単価と根拠
- 販売単価と内訳
- 数量別の単価表
- 相場が上下したときの利益率
いま使えるのは、めっきと配合品の2業種です。塗装や熱処理を足すときも計算には手を入れず、その業種の言葉と式を書いた定義を1つ足します。
計算の例
05 / Exampleベルトバックルの金めっき(3,000個)なら 428.46円/個。総原価の約半分が金の費用だと、行を見れば分かります。
| 項目(1個あたり) | 円 |
|---|---|
| 貴金属費(金 0.1μm) | 164.77 |
| 卑金属費(銅・ニッケル) | 1.44 |
| 薬品費 | 0.90 |
| 研磨・治具・検品 | 51.33 |
| めっきライン | 33.00 |
| 塗装 | 14.60 |
| 段取り(15,000円÷3,000個) | 5.00 |
| 間接費 15%・不良 3% | 50.30 |
| 総原価 | 321.34 |
| 販売単価(利益率 25%) | 428.46 |
金が20%上がったら
単価を据え置くと、利益率は 25.0% から 15.9% まで下がります。利益率を守るなら 480.55円/個 です。
数量が減ったら
段取り費が1個あたりに重くのるので、単価が上がります。10個だと最低受注金額(30,000円)が適用され、その旨が表示されます。
数値はすべてサンプルです(面積 30cm²・金相場 23,000円/g・賃率 2,800円/時 など)。デモで同じ条件を入れると同じ値が出ます。
まず触って、次に自社の品目で試す
06 / Demo & Trialログインなしで使える公開デモがあります。自社の数字を入れる前に、計算の流れを確かめられます。
公開デモ(無料・保存なし)
めっき:genmitsu.vercel.app/demo/plating/
配合品:genmitsu.vercel.app/demo/compound/
- ベルトバックル・神輿金具・銀アクセサリー
- 樹脂コンパウンド・洗剤OEM
- 相場や数量を変えると、その場で単価が変わります
- 出した見積りは、印刷するか PDF で保存できます
無料試算(2週間)
代表的な3品目について、いまの単価と、積み上げた単価を並べた比較表をお渡しします。
- ご用意いただくもの:3品目の条件と、いまの見積書
- わかること:どの品目が原価割れに近いか
- 判断:続けるかどうかは、表を見てから決めてください
できること
07 / Features単価を出すだけでなく、「その単価で出してよいか」を判断する材料まで一緒に出します。
数量別の単価表
100個・1,000個・1万個で単価がどう変わるかを一覧にします。段取り費で単価が跳ね上がる境目が分かります。
相場感応度
相場が ±10%・±20% 変わったとき、利益率を守る単価と、据え置いたときの利益率を並べます。
利益率の下限アラート
下限を割る見積りには警告を出します。それでも出すときは理由を残す運用にします。
レシピとして残す
層構成や配合比率、工程の順番を会社の資産として登録し、次の見積りで呼び出せます。
データの入れ方
08 / Dataいま手元にあるデータを3つに分け、入れやすいものから順に入れます。入れたあとも、実績で直し続けます。
| 区分 | 例 | 入れ方 |
|---|---|---|
| A 数字になっていて、データもある | Excel の賃率・人件費、過去の見積り一覧、原料の購入実績 | 取込テンプレートでそのまま入れます。過去の見積りと実績を突き合わせ、ロス係数や工数の直し案を出します。 |
| B 数字になっているが、紙のまま | 紙の見積書、作業記録、指示書 | 画像や PDF から項目を読み取り、人が確かめてから A の形にして入れます。 |
| C 数字になっていない(勘・経験) | ベテランの段取り時間、色替えの手間、難しい品物への上乗せ | 先に聞き取って数字にし、ルールと表の形を決めてから入れます。聞き取り票は業種ごとに用意します。 |
どの係数がどの区分から来たかと取り込んだ日を残し、あとから根拠をたどれるようにします。係数の改定は案を出すところまでで、適用は管理者が決めます。β版では A〜C の取り込み機能はまだ無く、導入のときに一緒に整えます。
導入の流れ
09 / Onboardingいきなり切り替えず、いまの見積りと4週間並べてから本番にします。
無料試算
代表3品目で比較表を作る
2週間基準値の整備
賃率・設備・原料・方針を入れる(区分 A)
2〜3週間レシピ登録
主力の層構成・配合を登録(区分 B・C)
1〜2週間並行運用
いまの見積りと並べ、係数を合わせる
4週間本番
月1回、基準値と相場を見直す
以降ロス係数の初期値は「原料の購入実績 ÷ 計算上の使用量」で置きます。期間は目安で、品目数によって変わります。
導入の目標
10 / Targets導入先ごとに、次の数字を導入の前後で測ります。いずれも目標で、約束する値ではありません。
実績を取り込んだあとは、見積りと実績の利益率の差を ±5ポイント以内に収めることも目標にします。
次の一歩
11 / Next Stepまずデモで流れを確かめ、合いそうなら3品目の無料試算から始めてください。
デモを触る
相場と数量を変えて、単価と利益率がどう変わるかを見てください。5分ほどで一通り試せます。出た見積りは PDF にして、社内で回してもかまいません。
3品目を選ぶ
よく出る品目、原価割れが心配な品目、ベテランしか見積れない品目を1つずつ選ぶと差が見えやすくなります。
比較表で判断する
いまの単価と積み上げた単価の差を見てから、続けるかどうかを決めていただけます。